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約束を守れない子にイライラ…3歳の自我とどう向き合う?

「お約束したよね?」「どうしてまた破るの?」
そんな言葉がつい口をついて出てしまう瞬間、ありませんか?

3歳の子供と向き合う日々の中で、何度も繰り返される“約束を守らない”行動。
親としては「きちんと伝えたはずなのに…」という思いが募り、気づけばイライラが膨らんでしまうことも。

でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。
子供が約束を守れないのは「わざと」なのでしょうか?
それとも「守れない理由」がちゃんとあるのでしょうか?

この記事では、3歳の子供が約束を守れない理由を「発達の視点」からやさしく紐解きながら、
親としてどう受け止め、どう関わっていけばよいのかを具体的に解説していきます。

きっとこの記事を読み終えた頃には、「なんで守れないの!」というイライラが、「なるほど、そういうことだったんだ」に変わっているはずです。


目次

3歳の子供が約束を守らない理由とは?

子供の自我の発達と約束の意味

3歳は「自分でやりたい!」という強い自我が芽生える時期です。
この時期の子供は、大人が決めたルールよりも、自分の感情や欲求を優先する傾向があります。

たとえば、「あと1回だけね」と言われても、楽しい遊びを中断することが難しく、つい約束を破ってしまうことも。
これは悪気があるのではなく、自我の成長過程で自然なことなのです。

そのため、そもそも「約束」という概念自体を十分に理解していないケースも多く、何度説明しても伝わっていないように感じるのは、発達段階を踏まえると当然のこととも言えます。

3歳児の発達段階と『約束』の捉え方

3歳児にとっての「約束」は、大人のように絶対的な義務ではなく、言葉のやりとりのひとつに過ぎないこともあります。

この時期の子供は、目の前の興味や欲求を最優先して行動するため、先のことや抽象的なルールを守ることがまだ難しいのです。

また、短期記憶や時間の感覚も未熟で、「さっき言ったでしょ」が通じないことも珍しくありません。
「守るべきこと」という意識は、繰り返しの体験と丁寧な説明によって、少しずつ育っていくものです。

嘘をつく・ごまかす行動の背景

3歳前後の子供が嘘をついたり、ごまかしたりする行動には、実はさまざまな理由があります。

「怒られたくない」「嫌な気持ちになりたくない」「まだ遊びたい」といった思いから、その場しのぎの発言をしてしまうのです。

これはまだ善悪の判断があいまいな時期に見られる、ごく自然な反応でもあります。
大人のように意図的な嘘ではなく、自分を守るための精一杯の手段なのです。

だからこそ、その背景にある気持ちを丁寧にくみ取り、正面から叱るよりも共感を示すことが、信頼関係の構築には大切になります。


約束を守らない3歳にイライラする親の悩み

親子のやり取りで感じるイライラの正体

「言ったのに」「何度も繰り返してるのに」と感じるたびにイライラが募りますが、それは“わかってくれるはず”という期待とのギャップからくるものです。

また、「ちゃんと理解して行動してほしい」という親の願いや焦りも背景にあります。

しかし、3歳の子供にとっては、言葉を理解する力や行動に移す力がまだ未熟なため、大人の思うようには動けないのが現実です。

そのギャップがイライラの原因となり、さらに親自身が疲れていたり、他のストレスを抱えていたりすると、感情的になりやすくなります。

そんなときは、「うまくいかなくて当然」と自分に言い聞かせることも、心を落ち着かせる一つの方法です。

『ママにだけ癇癪』などのケース別対処

外ではいい子なのに、家では約束を破ったり、癇癪を起こしたりする場合、「ママだからこそ出せる甘え」が背景にあることが多いです。

子供にとってママは一番安心できる存在。
だからこそ、わがままや本音、抑えきれない感情が出てくるのです。

このような行動は、信頼関係が築けている証でもあります。
ただし、それを受け止める側のママは大変です。

そんなときは、まずはしっかりと抱きしめたり、
「悲しかったね」「悔しかったんだね」と代弁したりすることで気持ちを落ち着けるサポートになります。

共感したい!他のママ・パパの体験談

「靴を片付けるって言ったのに毎回やらない」
「お菓子は1つだけって決めたのに3つも食べてた」

など、同じような悩みを抱える親の声を知ることで、気持ちがラクになることも。

SNSや育児ブログ、本などにはリアルな体験談が多く紹介されています。
共感できるエピソードを読むことで、心が軽くなり、明日もまた頑張ろうと思える原動力になるでしょう。


『約束を守らない』への正しい叱り方・しつけ方法

頭ごなしはNG?3歳児への効果的な声かけ

「なんで守らないの!」と怒るより、
「どうしてそうしたのか教えてくれる?」と聞くことで、子供の気持ちを引き出せます。

子供にとって、自分の気持ちを受け入れてくれる安心感は非常に大切です。
「話してもいいんだ」と思えることで、対話の土台が育ちます。

怒る前に一呼吸おいて、
「ママはあなたのことを知りたいよ」と声をかけるだけでも反応は変わります。

納得・理解を促す説明の工夫

「なぜダメなのか」を具体的に、わかりやすい言葉で伝えましょう。

例:
「おやつは1つまでだよ。食べすぎるとお腹が痛くなるからね。」

また、
「お片付けしないと次に遊ぶときに困っちゃうよ」
など、子供自身が困る場面を想像できる説明も効果的です。

ルールやオモチャの『見える化』の取り入れ方

ルール表・ラベル・タイマー・チェックリストなど、視覚的ツールは3歳に非常に効果的。

「見る → 理解する → 行動しやすい」
という流れがつくれるため、親の口頭指示が減る利点もあります。


子供が約束を守れるようになるために家庭でできること

親子で一緒に作る約束のルール

「今日はどのおもちゃまで出す?」
「おやつは何個までにする?」

など、相談しながら決めると、
「自分で決めた」という感覚が生まれ、守る意欲が高まります。

時間や行動・おもちゃの扱い方を明確にする

「あと5分でお片付けするよ」など、具体的な時間提示が大切。
タイマー・砂時計など視覚的なツールは特に効果的です。

行動基準も数や手順で伝えると理解しやすくなります。

『ダメ』だけで終わらせない本当の意味を伝える声かけ

「危ないからやめようね」
「お友達のものだから、大事に使おうね」

など、理由と代替案をセットで伝えましょう。

否定ではなく、肯定的な指示に変えることで反発を減らし、受け止めやすくなります。

絵本や遊び・具体的な方法で学ばせるアイデア

絵本やごっこ遊びは“約束やルール”を学ぶ最高の教材。

・お片付けマンごっこ
・ぬいぐるみ先生ごっこ
・約束ゲーム

など、遊びの中で自然と身につけることができます。


まとめ

3歳児が約束を守れないのは発達上とても自然なこと。
大人と同じことを求めるのではなく、成長段階に合わせて関わることが大切です。

親自身も疲れや不安を感じるのは当然のこと。
「それだけ頑張っている証拠」ととらえ、自分にも優しくしてあげてください。

完璧な親を目指すのではなく、子供と一緒に悩み、笑い、失敗しながら成長していく関係こそが、親子にとって一番の宝物になるはずです。

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