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脳機能を学び実践に活かす・・・前に

目次

『脳機能を学び実践に活かす』実践研6月度

6月の実践研の内容をお伝えします。

6月では、脳機能を学ぶ前に、

「実践力を支える基礎知識や周辺知識」を作業療法士の木村順先生より教わりました。

予備編Ⅰとして、

◯「健常(定型発達)児という診断名?の根拠」の見直しです。

・「標準発達」という考え方として、それは、「粒ぞろい(定型発達)」の子ども達という発想。
①「◯ヶ月になったら、◯◯が出来る」といったことが、当たり前に、自然に出来るようになる子。

例:3~4ヶ月になったら、「首がすわる」ようになる



1歳頃には、一語文(有意味単語)がしゃべれるようになる、、、など
②だから、「年齢月齢」」を揃えれば、発達状態や保育の課題が一定範囲におさまる子たち
③そして、「健常児向け」の保育園・幼稚園・普通学校では、粒ぞろいの子どもが対象となっている。

◯だから、「年齢(≒粒)を揃えておく」ことで、「一斉指導・集団活動」(これはOK)が可能となる。

◯ただし、ここに”胡座(あぐら)をかく”と・・・「一律・画一指導」(これはNG)をしてしまいかねない。

◯さらには、「一律・画一指導」でさえ伸びる子どもを、「健常(粒ぞろい)児」と呼ぶ

 

と、木村先生より我々実践家に戒めの意味も含みつつお話いただきました。

 

そこで、
「粒ぞろいではない!」子どもにとっては、、、

①「慣れさせられるだけ」だと、形だけは取り組んでいても「感性が摩耗してしまい」かねない。

②「ガマンさせられるだけ」だと、その課題だけはやっても「主体的にむかわなくなり」かねない。

③「頑張らせられるだけ」だと、新しい課題には、「苦手意識が固定化してしまい」かねない。

④「繰り返させるだけ」だと、その課題だけはこなしても、「暗号対応(パターン化)」になりかねない。

このようにならないために、、、

 

 

予備編Ⅱとして、

◎「集団(状態のこと)」と「個人(存在のこと)」の違いを抑えておくことの大切さ

 

◯その子「一人ひとり」の「特性」を読み取って支援(保育)してくれる環境(=枠)が必要。

 

◯集団教育・集団保育で、クラス(という状態)が育つのではない!

個という一人ひとりの「存在」が育つことで、そのクラスが有効に機能する集団という「状態」になる。

 

◯そのためにも、一人ひとりの個性(や特性)を読み取って支援(保育)できる「人」が必要。

 

◆だから、”粒ぞろいではない”子どもたちと向かい合うには、

 

A:その子のウィーク・ポイントを読み取る実践力
=つまずきの中核となる「症状」と「その因果関係」

B:その子のストライク・ゾーンを見極める実践力
=的を射た「目標」と「具体策」

 

の2つが「指導(支援)者側」に求められる。そこが読み取れないままの指導(教育や保育・支援)では、心ならずも「デッド・ボール」を投げてしまいかねないのである。

 

と、だから実践家としてその実践を支える理論や裏付けとなる知識が必要であると木村先生よりお話をいただきました。

 

脳機能など知らなくても一見実践はできてしまうが、脳性麻痺児の指導を行おうとすると、脳機能のメカニズムを知らずに行うと、思い込みや当てずっぽうの実践となりかねない。

 

だから、あえて実践家としての心構えをお話されました。

 

本題の脳機能、脳性麻痺は、只今真っ最中の7月度の報告の中にふくめさせていただきます。

 

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