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[5歳児]人の物を隠す心理とは?対策はある?

「◯◯が見つからない…」
そんな時、ふと気づくとそばにいたのは5歳の我が子。

ふざけて隠したのか、それとも何か思うところがあっての行動なのか…。

大人にとっては理解し難い“人の物を隠す”という行動。
しつけやマナーの問題と感じる方もいるかもしれませんが、そこには成長過程ならではの心理が隠れていることもあります。

一体どんな気持ちから隠してしまうのでしょうか?

この記事では、5歳児が人の物を隠してしまう心理と対策について詳しく解説します。


目次

5歳児が人の物を隠すのはなぜ?

5歳児が人の物を隠してしまう行動は、悪意や意地悪からではなく、成長によるものです。
その裏にある意図や発達の段階を理解することで、適切な対応策が見えてきます。

まず前提として「悪意があるわけではない」

5歳という年齢では、まだ他人の気持ちを完全に理解できません。

自分の行動が相手にどう影響するかを深く考えられるほどの認知力は備わっていないため、
「なんとなく面白そう」「どんな反応をするのか気になる」といった軽い気持ちで物を隠すことがあります。

他人を困らせようという意識ではなく、目の前の興味や気持ちのままに動いてしまうケースが多いのです。

子どもの「発達段階」によるもの

5歳頃は心理学でいう「前操作期」にあたり、まだ他人の立場になって物事を判断するのが難しい時期です。

「これを隠したら相手が困るかもしれない」といった配慮や先の見通しを持つには、思考力や想像力が必要ですが、この年齢ではまだ発展途上。

セルフコントロールも未熟なため、「やってはいけない」とわかっていても、好奇心やその場の気持ちに流されてしまうことがあります。

自分の物と他人の物の区別が曖昧

所有感覚もまだ未発達なため、「自分の物」と「他人の物」を正確に区別することが難しい時期です。

例えば、目の前にある誰かのおもちゃを見て「自分の物」と感じてしまい、そこから「隠す」行動に繋がることがあります。

「これは○○ちゃんのだから返そうね」というルールを、繰り返し丁寧に教えることが大切です。
お片づけや整理整頓の習慣も、所有感覚を育てる助けになります。

注目を集めたい・かまってほしいというサイン

5歳頃は「自分を見てほしい」「もっと関心を持ってほしい」という気持ちが強くなる時期です。

その気持ちが満たされないと、人の物を隠すことで注意を引こうとすることがあります。

これは言葉でうまく伝えられない代わりに“行動”で表している証拠です。
背景の気持ちを汲み取り、関わる時間を増やすことも有効です。

「隠す」ことで遊び・いたずらを楽しんでいることも

「どこにいったの?」「見つけた!」というやりとり自体が、子どもにとっては楽しい遊びになります。

かくれんぼや宝探しの延長で楽しんでいる場合もありますが、対象が他人の物だとトラブルに発展します。
そのため、「隠してもいいもの」と「隠してはいけないもの」の区別を教えることが必要です。


5歳児が物を隠すことで起こりがちなトラブル

5歳児の「隠す」行動は一見軽く見えても、友達関係の悪化やしつけへの誤解、嘘をつくきっかけになることもあります。

友達関係のトラブルや誤解

友達の物を隠すと、「意地悪された」「嫌がらせされた」と誤解されることがあります。

5歳児はまだ状況や感情を言葉で説明する力が弱いため、理由を説明できずトラブルが大きくなりやすいです。
大人が間に入り、状況を整理することが大切です。

親が「しつけが悪い」と誤解されるリスク

保育園や幼稚園などの集団生活では、周囲の大人に「しつけが行き届いていない」と誤解されることがあります。

年齢特性を理解してもらうためにも、子供への指導と同時に周囲への説明も有効です。

本人がウソをついてしまう状況になることも

叱られたくない一心で、「やっていない」と嘘をつくことがあります。

嘘が習慣化すると信頼関係に影響するため、嘘よりも話してくれることの大切さを伝え、責めずに話を聞く姿勢が重要です。


親ができる効果的な対策とは?

「叱る」よりもまず気持ちを受け止める

感情的に叱ると、子どもは本音を言わなくなります。
「隠したくなる理由があったんだね」と受け止めた上で、「どうして隠したのか一緒に考えよう」と話すのが効果的です。

物の管理ルールを一緒に決める

「これは大事な物だから勝手に触らない」などのルールを、子供と一緒に作ることで納得感と責任感が生まれます。

「隠すこと」の代わりにできる行動を提案する

「隠したくなったら『見て』と言う」
「使いたい時は『貸して』と言う」
など、代替行動を具体的に教えます。

成功体験で「ルールを守る」楽しさを教える

約束を守れたら具体的に褒め、ルールを守ることが自分の達成感や信頼につながると感じさせましょう。


保育園・幼稚園の先生に相談すべきタイミング

繰り返し同じことをする場合

家庭だけでの対応が難しい場合は、先生に相談して園全体で関わる方針を共有します。

他児との関係に影響が出てきたとき

泣かせてしまう、誘われなくなるなど、友達関係に変化が出たら相談のサインです。

親だけで対応しきれないと感じたとき

何度注意しても改善せず、負担が大きいときは、園と家庭で一貫した対応をとることが効果的です。


まとめ|5歳児の「物を隠す心理」は成長の一歩と捉えて

5歳児が人の物を隠す背景には、悪意ではなく好奇心や発達段階による理由があります。

叱るよりも冷静な対話とルールづくりを行い、必要に応じて先生と連携することで、子どもの健やかな成長をサポートできます。

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