『発達の土台をつくる「基礎感覚」総復習』第5回 愛知 宇佐川研より

『発達の土台をつくる「基礎感覚」総復習』第5回 愛知 宇佐川研より

台風12号が迫って来ているにもかかわらず、会場定員一杯の満席で開催できました。

台風の影響で新幹線が止まることを考え、講師も前日入り。

そこで、せっかくなので、本来開始の10時半の前に、特別講義を朝9時から行いました。

前日にアナウンスしたにも関わらず、なんと20名以上の方が9時から参加という熱心さでした^ ^

特別講義では、「子どもを捉える 眼 」の養い方、視点づくりについてお話しました。

そして、本編の「基礎感覚総復習」では、基礎感覚の三つ「触覚」「平衡感覚」「固有覚」について、それぞれメカニズムから働き、実践への活かし方について、ワークや動画を取り入れながら学びを深めていただきました。

基礎感覚は、24時間365日使っているにも関わらず、自覚し辛い感覚です。

自分の体で自覚できていないものを、相手のしぐさや眼差しから読み取ることは極めて困難です。

そして、実践に活かすには、基礎感覚がうまく機能していないと、どのようなつまずきになるのか、発達の意味性をつなぎ合わせる視点が欠かせません。

そのような視点を、事例に基づき一つ一つ解説していきました。

宇佐川研では、触覚のつまずきを絶対に放っておいてはいけないと口が酸っぱくなるほどお伝えしています。

理由については、三重宇佐川研の報告の中で詳しくお伝えしますが、触覚が適切に働かないと、対人関係のつまずき、認知機能の発達のつまずきなど多岐に影響が出るからです。

平衡感覚では、①覚醒のコントロール、②姿勢調節機能、③眼球運動のコントロール、の視点からメカニズムと働きについて解説いたしました。

①の覚醒については、触覚防衛反応の改善を図る際にキーワードになります。

脳が覚醒している状態でアプローチをしていかないと、なかなか良い変化を引き出すことが難しくなります。

そのためにも、平衡感覚の知識を実践レベルに落とし込むことが求められます。

②の姿勢調節では、筋力と筋緊張の違いから解説しました。また、姿勢が崩れやすいのは、たるんでいるからでも、怠けているからでもありません。

そもそも、平衡感覚の働きがうまくつながらないことで、筋緊張が上がらず姿勢が崩れやすいことをお伝えしました。

さらに、③の眼球運動のコントロールでは、眼球の仕組みとつながりについて解説しました。

眼球が動きにくいとはどういうことなのか?どれほど苦労をするのかについて考察しました。

さらに、視空間認知を支える力として、「軸」づくりの大切さを、事例を用いて解説しました。

正中軸ができるということと、書字の関係を実例から大切さについてお伝えしました。

空間を捉えるには、基準になるものが必要です。「真ん中」というものが身体の中にできていること、脳の中にできていることが、書字を支えるにもいかに必要ということです。

そして、最後に固有覚です。

固有覚は、車の運転で言うところのアクセルとブレーキにあたります。

自分の身体を運転する際に、このアクセルとブレーキを微妙にコントロールしていけないと、狭い道を安全に運転することはできません。

しかも、左右を協調させるような動き、給食の食器をこぼさずに運ぶこと、糸を針に通すこと、ダンスで模倣するような見てマネする動きなど、全て固有覚の働きが関わります。

また、姿勢の発達においても固有覚の働きは大きく関与します。

触覚と平衡感覚を通して得た情報から、さまざまな姿勢を作り出します。

筋緊張の調整ができないことで、人との関わりにつまずきが起きているお子さんがたくさんいます。

本当は優しい心の持ち主なのに、筋緊張を調整できないがために、乱暴な子として捉えられてしまうことがあるからです。

このように、人の生活を支える感覚として、基礎感覚は視覚や聴覚よりもいかに大切かが分かっていただるかと思います。

ぜひとも、発達につまずきの見られる時に、表に現れる現象面だけに目を奪われるのではなく、その背景にある基礎感覚のつまずきから理解してほしいと思います。

その意味を、後半のケーススタディで理解を深めていけた回となりました。

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『高知 宇佐川研』
日時:8月18日(土)9:30〜16:45
www.kokuchpro.com/event/kouchi_usaken1/

『岡山宇佐川研』
日時:8月19日(日)10:00〜16:45
www.kokuchpro.com/event/usaken_okayama2/

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管理者プロフィール

研究会の代表をしています、臨床発達心理士の植竹です。

宇佐川研(発達障害臨床研究会)は、平成2年より始まり、淑徳大学の故・宇佐川浩教授をスーパーバイザーとしてお招きして始まりました。「感覚と運動の高次化理論」を基に、臨床にこだわって行っている研究会です。

実践研(発達療育実践研究会)は、平成18年より始まり、療育塾ドリームタイムの木村順OTをスーパーバイザーとして始まりました。発達支援を行う際に必要な様々な発達理論を学び、実践を支える知識と技術を高める研究会です。

その、宇佐川研に14年、実践研に12年間学ぶ中で、第28期(平成29年度)より木村会長より代表を引き継ぎました。

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