『知識から実践へ』第3回 愛知 宇佐川研より

『知識から実践へ』~第3回愛知 宇佐川研より~

今回は、愛知会場をきりもりしてくださっている、下村先生より感想と振り返りをつづっていただきました。

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3月3日のひなまつりの日に
第3回目の愛知 宇佐川研を開催しました。1年前を思うと、地元の仲間とこのようにして学びを深められることが嬉しい時間でもあります。

まず、1回目、2回目の復習として宇佐川浩先生が大切にされていた子どもを読み取るための視点、「発達臨床的子ども理解」について講師の植竹先生よりお話いただきました。

発達につまずきがあるお子さんを理解するためには、読み取るための着眼点がないと見えてこないということ。
その着眼点を作るために必要な知識として「初期(基礎)感覚の理解」が必要です。

そこで、3回目ではありましたが、初参加の方もいらっしゃいましたので、改めて、触覚と平衡感覚のしくみや働きから復習していきました。
初めての参加者もリピーターも、子どもの発達を理解する上で、基礎感覚(触覚、平衡感覚、固有覚)の理解が大切なことを改めて押さえることができました。

そして、今回のメインは『固有覚』の理解と働きです。

固有覚は、平衡感覚と同じように自覚しにくい感覚のため、
ここに、つまずきのあるお子さんを理解するには、支援者側が固有覚の働きや仕組みについて実感を伴う理解がないと支援につながらないことがよく分かりました。

筋肉や腱、関節の中に、身体の位置情報などを受け取るセンサーがあるということ。
固有覚が単独で働くことはほとんどなく、触覚や平衡感覚と合わせて働いているということ。など、、、

たくさん理解しなくてはいけないことがありましたが、まだ自分の学びとして消化できておらず文章化できませんが、
固有覚につまずきがあると、自分の身体のアクセルとブレーキといった器用に身体を使いこなすことが難しくなることはよく分かりました。

そうだとしたら、子どもたちにとり、「やりたいけれど、うまくできない」という悔しさや自尊感情の傷つきなどが起こるだろうということが容易に予想できてきました。

そして、今回は植竹先生も学びたてだとお話されていましたが、固有覚の理解からつながる大切なこととして、

「姿勢コントロール」の発達について実技を交えて学びました。

姿勢コントロールとは何か?というところから、二足直立を作るために必要な要素などを学びました。

姿勢コントロールの大切な点として、「予測性」と「フィードバック」があり、発達障害のお子さんでは、ここにつまずきがあると考えられました。
予測できないから、慌ててしまうような身体の使い方になっているのではないか?など考察を交えつつ聞いていると、自分の担当しているお子さんの様子と重なることが多々ありました。

まだ噛み砕いた理解にたどり着いていませんが、「コア」という全身の力の原動力なる、腰椎、骨盤、股関節の複合体があり、

コアのはたらきが不十分だと姿勢調整への影響が大きいということ。
仕組みを知れば知るほど、眉間にシワがよりそうでしたが、
今回は、座学だけではなく、『姿勢コントロール』の実技体験があり、参加者の皆さんから驚きや笑い声が絶えない時間になりました。
足の裏や指、甲、かかとの調整をすることで立ちやすくなったり、バランスが整いやすくなる。
大地を踏みしめてる感覚や、身体に1本線が入ったような不思議な感覚を体感的に学ぶことで、初めて聴いた言葉の意味や働きを結びつけることができたように思います。

人の身体…しいては、自分の身体であっても、まだまだ知らないことがあるんだとあらためて感じました。

感覚が思うように働かないことで、子どもたちの《できない》ことが浮き彫りなってしまうことがあります。

自己防衛が働き、《拒否反応》《自暴自棄》場合によっては《他害行為》になることがあるかもしれません。

そんな子どもたちにまず必要なのは、良き理解者、良き支援者だと思います。

知識を得ることは必須です。しかし、通り一遍の知識は、実際の現場では役に立たないものです。

そして、昼食後の後半では、宇佐川研の核である《ケーススタディ》を通して、知識を実践で生かすための実践的学びを深めました。

知識や理論を実践に繋げることの大切さ、その繋ぎの線を太くしたり、増やしていける学びだと感じました。
今回のケーススタディは、負の経験値が高く、自尊感情が低いため、対人面のトラブルも絶えない小学生のケースでした。

お子さんが表に示す行動のみがクローズアップされやすく、その裏に潜んでいる原因になかなか気づきにくいのが現状です。

そこで、ケースプロフィールシートを読み込むことで、些細な情報からもたくさんの情報が盛り込まれていることに改めて参加者は気づきました。

出生時の在胎週数や、定頚や寝返りの月齢時期を見るだけからも、発達のつまずきが既に予見できたのではないか?この時期に携わる支援者は、このわずかな情報からも支援につなげられるかどうかがプロであるということに気付かされました。

資料の読み込みの後、動画をここでようやく見ていくことで、仮説から検証を通して、さらにボトルネックとなる発達課題をどう読み取りをしていくのか…植竹先生から細かく丁寧なレクチャーを頂きました。

基礎感覚のつまずきはボディイメージの育ちも弱くなり、外界へ働きかけること、また外界からの学びなど、認知の育ちの偏りが、負の経験値を高めていたことが推測されました。

今回のケーススタディでは、平衡感覚へ働きかけるにしても、トランポリンに立って跳ねるにはコアのはたらきが不十分なので、ピーナッツバルーンに座り、足底をつけて跳ぶほうが低緊張のお子さんにとり難しいと私なりに仮説立てしてみました。

コアがはたらきやすく姿勢の保持が容易になれば活動しやすいこと、また、予測しやすい運動となり自分で姿勢をコントロールしやすいことなどもわかり、午前に得た知識を実践に繋げるケーススタディとなりました。

そして、平衡感覚を使った取り組みを通して、覚醒を高めた上で触覚防衛反応を改善する取り組みをすることで、今回のお子さんがもつ本来の優しさや認めてほしいという内面世界を豊かにする支援につながるのではないかとさらに仮説立てをして、今後の実践を通して検証してみたいと思いました。

日頃のなぜ?を大切に、掘り下げて支援に結びつける実践力を、ケースを通して今後も学び続けていきたいと思います

下村

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あなたの街でも宇佐川研を開催してみませんか?

今は亡き、宇佐川浩先生が残した「感覚と運動の高次化理論」を、東京だけではなく、全国の発達のつまずきのあるお子さんを支援している方に知っていただきたいと思っています。

会場手配など現地でしかできない部分をお手伝いいただければ、日程を調整しながら開催していきたいと思っています。

現地の補佐役をしてくださる方には、東京 宇佐川研での動画や資料の提供、会長の木村や、代表の植竹が直接支援をしてまいります。

少しの知識と着眼点をもつだけで、発達支援は大きく変わります。

あなたの一歩をお待ちしております。

ご連絡はusagawaken@gmail.com
宇佐川研LINE@
line.me/R/ti/p/%40okc9106q
よりご連絡ください。

今月末の3月31日には、四国初開催となる、「徳島 宇佐川研」を開催します。

発達支援の基礎を分かりやすくお伝えできるように務めます。保護者など、目の前のお子さんを本気で支えたいと思わる方は、どなたでも参加できますので、開催案内をお待ちください。

宇佐川研 代表
植竹安彦

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管理者プロフィール

研究会の代表をしています、臨床発達心理士の植竹です。

宇佐川研(発達障害臨床研究会)は、平成2年より始まり、淑徳大学の故・宇佐川浩教授をスーパーバイザーとしてお招きして始まりました。「感覚と運動の高次化理論」を基に、臨床にこだわって行っている研究会です。

実践研(発達療育実践研究会)は、平成18年より始まり、療育塾ドリームタイムの木村順OTをスーパーバイザーとして始まりました。発達支援を行う際に必要な様々な発達理論を学び、実践を支える知識と技術を高める研究会です。

その、宇佐川研に14年、実践研に12年間学ぶ中で、第28期(平成29年度)より木村会長より代表を引き継ぎました。

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