注意のアンテナ

【注意のアンテナ】

一斉指示の理解が難しい子どもの中には、「注意」という機能のつまずきがみられることが少なくありません。

 

注意は、脳のはたらきの一つです。

 

様々な刺激や情報の中から、必要な情報を選択的につかみとることにつながるため、その機能は「アンテナ」にたとえられます(川上,2016)。

 

注意のアンテナの感度には個人差があり、「強さ(強度)」と「情報の選び方(選択性)」によって決まります(図参照)。

 

「強さ(強度)」が弱いと、意識レベルが低い状態が続き、ボンヤリする場面が多くなります。

 

「情報の選び方(選択性)」につまずきがあると、情報の取捨選択が困難だったり、授業には関係のない刺激のほうにひきつけられてしまったり姿が見られます。

 

全員が一律に「聞く力」をもっているわけではありません。まずは、指示を聞きとることが難しい子どものつまずきの背景要因を理解しましょう。

 

注意の「持続」や「選択」が難しい子どもには、一斉指示が通りにくいため、聞かせる工夫が欠かせません。

 

注意喚起を促す具体的な方法として、

①教師のほうに一度注目を促す、

②注目できていることをほめる、

③注目を確認してから端的に話す、

④話が理解できているかどうかを隣の子どもと確認させる、などが考えられます。

 

注意の「分散」や「転換」が難しい子どもの場合、指示を聞きながらメモをとったり、活動の途中で切り替えたりすることが苦手です。

 

そのため、

①目標を明確に示す。

②授業内容を焦点化したりして、その子にとって有用な情報なのだと感じさせる、

③いつまでに何をどの程度学ぶのか、ゴールを明確に示す、などが考えられます。

 

注意を惹きつけるために名前を呼ぶと、周囲に「あの子は話を聞かない子なのだ」というイメージを植え付けてしまうことが多いので避けましょう。

 

宇佐川研スーパーバイザー

臨床発達心理士

川上康則

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管理者プロフィール

研究会の代表をしています、臨床発達心理士の植竹です。

宇佐川研(発達障害臨床研究会)は、平成2年より始まり、淑徳大学の故・宇佐川浩教授をスーパーバイザーとしてお招きして始まりました。「感覚と運動の高次化理論」を基に、臨床にこだわって行っている研究会です。

実践研(発達療育実践研究会)は、平成18年より始まり、療育塾ドリームタイムの木村順OTをスーパーバイザーとして始まりました。発達支援を行う際に必要な様々な発達理論を学び、実践を支える知識と技術を高める研究会です。

その、宇佐川研に14年、実践研に12年間学ぶ中で、第28期(平成29年度)より木村会長より代表を引き継ぎました。

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