保護者が前を向けるように~第2回熊本宇佐川研より~

『発達ロケットの前庭感覚(平衡感覚)』第2回熊本宇佐川研開催報告 

遅くなりましたが、1月に開催した熊本宇佐川研の開催報告になります。

今回の開催は、熊本から東京まで毎月のように研究会にご参加いただいている支援学級の先生より、年度内にご担当のお子さんのケーススタディをしたいというお話をいただいて開催となりました。

前半は、昨年7月に続いての基礎感覚のうち「平衡感覚」について講義とバルンポリン実技をしていきました。

平衡感覚(前庭感覚)は発達において要ともいえるくらい、様々な機能に影響をもたらします。

学習に必要な眼球運動はもちろんのこと、姿勢調節機能、さらには学習を支える脳の覚醒にも影響をもたらします。

その仕組みとはたらきについて、基本的な内容をお伝えした上でバルンポリンを体験していっていただきました。

より運動効果を高めるためのポイントや何よりも安全配慮について必ずお伝えしている点です。

どんなに効果があったとしても、ケガをしてしまっては何の意味もありません。

少しずつバルンポリンの認知が高まり取り入れて下さる方も増えてきていますが、しっかり指導を受けずにされている方をSNSで見ることがありました。
 

 
研究会ではピーナッツ型のセラピーボールとそのサイズや製品なども伝えています。SNSで見た中では、ロバの形のボールで代用する人など非常に危険な実践をされる方がいることに危惧しております。

安全を保てこそ良い実践ですので、必ず研究会で一度は学んでいただきたく思います。

そして、今回はケーススタディ終了後(研究会終了後)にケースのお子さんとのライブセラピーを30分ほど実施いたしました。

その様子につきましては、ケースのお子さんのママより感想をいただいておりますので、ぜひお読みください。

発達支援の中で一つ大事なこととして、支援者が少しでも保護者の目の前で口ばかりでなく、変容していく姿を示すことだと考えています。

そのアドバイスが本当に的を射ているのかどうかを、支援者が目の前で示してくれたら保護者も家庭で頑張ってみようという気持ちになるかと思います。

それが、絵空事では実践しても何も効果を感じなければ、あきらめの境地になってしまいます。

そのような点からも、私たち支援者は評論家ではなく、実践家として現場で結果を残すことにこだわり続けていきたいと思います。

★★★ママからのメッセージ★★★

熊本宇佐川研では本当にお世話になりました。
午後からのケーススタディで、担任の先生から発表していただきましたYの母です。

あれから1週間がたちましたが
たった1週間でもセラピーやアドバイスにより大きく改善がみられたので是非感謝をお伝えしたくてメールさせていただきました。

まずライブセラピーを受けた時点で
目の前でいきなり立って靴下を両足履いた姿 にびっくりしすぎたのですが…!
翌日から毎朝立って履くことが当たり前になりました。かなり驚いています。
 

さらに、顔を洗う際 両手に水をためるという事が難しかったのですが、突然両手を合わせて水をためはじめました。
 

さらに、電動歯ブラシを家庭と学校で取り組み始め、歯を磨けるようになってきています。

また、熊本宇佐川研の後からなんですが、初めて給食を完食していて、、、
と、この文をいま書いている 今日また完食できたそうです!!

バルンポリンは3ヶ月間、ハンモックは1年ほど前から続けておりますが、文字のバランスが少しずつ整ってきています。

また、情緒面が落ち着いて来た事もあるのかどうなのか、爆発的にことばが増えてきています。

何より、研究会の日Yは初めてお会いする植竹先生なのに 会った時から先生に心を許したように、30分もの長い時間沢山の方々が見守ってくださる中、様々なセラピーを最後まで受けれたことが一番の驚きでした。

「植竹先生の接し方、息子の姿が全てを物語っていたように思います」と見ていたデイの先生も言われていました。

本当に奇跡のレッスンだったと思います!!

当日はYに関わってくださっている学校の先生や各デイサービスの先生方、リハビリのPT の先生方なども参加してくださり、最後まで一緒に見守ってくださりました。
 

また、沢山の様々な視点での皆様からのアドバイスや励まし、私への温かなメッセージを読み涙が溢れました。

また諦めないで歩いていこうと力になりました。このを借りて御礼を言わせてください。

本当にありがとうございました。

あの日、開催前に植竹先生から私の正直な胸のうちを聞かれました。
そして開催後にまた、内に秘めていた想いを伝えさせていただきました。
 

それは、とにかく息子が眠らず、辛かった時代の事です。

Yが小さい頃、可愛いくてたまらないのに寝ない日々に病んでしまい、毎晩泣きながらベランダから下を見ては「もう終わりにしようかな…」
 

夜寝かせるために車を出してもらっては「このまま崖から落ちたら終わるかな…」

そんなことばかりを考えて毎日。

わたしは泣いてばかりいました。

そんな私がみんなの前で、皆様に話を聞いていただいてるなんてあの日の私に教えてあげたいと思いました。

こんな日がくるよ

沢山の素晴らしい先生や、一緒に悩み、涙して支えてくださる方々に出会えるよと。

本当に沢山の方々に支えていただいて今日この日があること。

今日まで、諦めずに生きてきてよかったです。


それと、植竹先生にはもう最初から見透かされていました

本当は最後マイクを渡された時に話すか迷いましたが泣いてしまいそうでやめました…(^_^;)

今こうして宇佐川研に出会えた事に心から感謝します。


今日、いまできることを積み重ねて行きたいと思います。

長文失礼しました。

Yの母より。

このような、メッセージをいただきました。

研究会から1か月半ほどたちましたが、ママより給食は引き続き完食できる日が続いていることや、自我が育ってきており、いろいろな内面の表出も豊かになっているご様子の報告を随時いただいております。

今回はたまたま、私が関わらせていただいた際に大きな変化が出ましたが、この日に至るまでに担任の先生の数年間に渡る丁寧で熱心な素晴らしい指導が積み重ねてこられてきたからこそ、芽吹く瞬間に立ち会えたのだと思っています。

これからもひたむきに努力されている方々と共に、お子さんと保護者が元気になれる支援を届けていきたいと思います。

宇佐川研代表
植竹

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管理者プロフィール

研究会の代表をしています、臨床発達心理士の植竹です。

宇佐川研(発達障害臨床研究会)は、平成2年より始まり、淑徳大学の故・宇佐川浩教授をスーパーバイザーとしてお招きして始まりました。「感覚と運動の高次化理論」を基に、臨床にこだわって行っている研究会です。

実践研(発達療育実践研究会)は、平成18年より始まり、療育塾ドリームタイムの木村順OTをスーパーバイザーとして始まりました。発達支援を行う際に必要な様々な発達理論を学び、実践を支える知識と技術を高める研究会です。

その、宇佐川研に14年、実践研に12年間学ぶ中で、第28期(平成29年度)より木村会長より代表を引き継ぎました。

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