高等部からの支援

高等部からの支援

ワークライフバランスを超えて

昨日は2020年2月度の東京宇佐川研でした。
新型コロナウィルスも危惧される中での開催でしたので、全員マスク着用での参加です。

東京宇佐川研は平日の夜に開催しています。

みんな、月に一回の研究会に参加するために、数日前からお仕事を定時に上がるように調整して駆けつけてくれています。
 
ワークライフバランスで言えば、早く家に帰って家族との時間を大切にすべきところを、ご自身が担当されるお子さんのために今できることを尽くそうとして学びに来てくださっています。

9歳の壁と高等部からの支援

そして、今回のケーススタディでは支援学校の高等部に通われる生徒さんのケースでした。

内容は個人情報のためお伝えできませんが、発表者の先生が前回7月の発表からの取り組みで改善されていったご報告をいただきました。 9歳の壁ということばがあります。

意味としては9歳から10歳で脳機能が成熟し、なかなかその年齢からの脳機能の改善は難しいところがあるという意味合いです。

でも、それは何か諦めるための口実に使っていることばのようにも感じます。
確かに、未就学児のお子さんに比べたら、成人に近い方の場合短期間で大きな改善というのは多くはないかもしれません。

それでも、長い人生の中で、将来を生き抜くための基礎をづくりをしている学校生活において、今を諦めるという発想こそおかしいと我々は考えています。
 
学校の先生だからこそ、子どもたちと関われる時間において、今を豊かにする最大限の指導をしていきたい。 

その積み重ねが未来を支える力になるという信念をもたれた先生の実践だからこそ、生徒さんも先生の期待に応えるようにご成長されていったのだと思います。

10秒から見える世界

そして、この半年間の指導を通しての成果とさらに今後の学校生活においてまだまだ取り組めること、また、先生ご自身の課題も掘り下げていきました。

特に今回は動画を通して、評価のポイントを細かく解析していきました。

10秒の動画から、お子さんのしぐさの背景にどのような発達的意味が示されているのか?

この意味を読み取れる無ければ発達を支援することなど、ことばだけで言っているだけで何も支援にはたどりついていないことを、東京宇佐川研のメンバーだからこそ、今一度厳しく受け止めていきました。

どの支援者も一生懸命支援、指導されています。

でも、それが成果として現れていなければ、どこかおかしい?何かが足りない!ということの現れであること。

一方的に支援を提供すれば良いわけではないことを、お子さんの表情やしぐさからひも解いていきました。

心を魅了する支援とOccupation

お子さんを魅了するような課題が設定できているのか?

作業療法士の方であれば、OTのOにあたる部分かと思います。 
OTのOのOccupationalには、占有するという意味合いが含まれます。 

何に占有されるのか?

それは、魅了されるような活動に心を占有されるという意味合いだそうです(木村順より)。

魅了された作業に取り組む中で、身体機能が改善していくような取り組みを行うお仕事です。

今回のケーススタディで言えば、お子さんが魅了されるような授業が保障されること、これこそが支援学校の役割だと思います。 

そのような学びを提供するには、基本に立ち返り、一人一人の実態把握しかないと考えます。

今回も認知の段階や、日頃の好きな活動、得意なこと、好きな音楽など、多角的に検討していきました。

魅了する活動の提供。

「言うは易し行うは難し」です。

でも目指さなければ近づくことも無いので、これからも模索し続けたいと思いま

ケースから学ぶとは?

やっぱりケーススタディ

だからこそ、ケーススタディが大切なんだと思います。

様々な症例を知ることで、自分の引き出しが増えていきます。

また、全てオリジナルで行うことにも限界があります。
かと言って、全て人まねでもうまくいきません。

相手を知り、自分を知ることで良い実践、only oneな実践につながるのだと考えています。

今年度の東京でのケーススタディは今回で終了になります。
来月は木村順先生より実践を磨いていくための基礎理論を学ぶ予定です。

理論と実践を重ね合わせていくことで、新しい技術や支援アプローチを生み出していきたいと思います。

宇佐川研代表
臨床発達心理士
植竹

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管理者プロフィール

研究会の代表をしています、臨床発達心理士の植竹です。

宇佐川研(発達障害臨床研究会)は、平成2年より始まり、淑徳大学の故・宇佐川浩教授をスーパーバイザーとしてお招きして始まりました。「感覚と運動の高次化理論」を基に、臨床にこだわって行っている研究会です。

実践研(発達療育実践研究会)は、平成18年より始まり、療育塾ドリームタイムの木村順OTをスーパーバイザーとして始まりました。発達支援を行う際に必要な様々な発達理論を学び、実践を支える知識と技術を高める研究会です。

その、宇佐川研に14年、実践研に12年間学ぶ中で、第28期(平成29年度)より木村会長より代表を引き継ぎました。

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