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「太陽が痛い」

こんにちは。りっきーです。
ようやく本格的な暑さがやってきましたね。
この時期になると思い出すのが息子が年中の時にポロっと言った「太陽が痛い」という言葉です。

元々暑さに弱く、汗がそこまでかけないこともあり、体温調節が苦手な息子でしたが、特に夏の日差しが大の苦手でした。

言葉でうまく表現できなかった年少までは、夏場になると保育園の園庭の隅から動こうとしない息子を見て「友達と遊びたくないのかな・・・」と見当違いの心配をしていた私。

年中の夏に息子が発したその言葉が、のちに参加した宇佐川研で「感覚過敏」という現状と実感を持って結びついたのは、数か月後年中の秋はじめのことでした。

目次

生きづらさの原因となっていた感覚過敏

当時の息子には強い「感覚過敏」がありました。主に触覚に出ており、服に水滴がついただけでその場で脱いでしまう、粘土や泥が触れない、髪の毛が切れない、などなど・・・

しかし、勉強していくと、「視覚過敏」「光に対する過敏」など症状のあらわれ方は人によってさまざまということも理解できました。

息子の「太陽が痛い」は日差しに対する「触覚過敏」だったのです。大げさではなく、本当に痛かったのでしょう。光に対する過敏も多少あったのか、異様にまぶしがることもありました。

ただでさえ、夏の日差しは強く、じりじり焼けるような感覚は私も感じます。それが息子にとっては耐えられないものだったので、暑い日に園庭に出ると日蔭でじっと動こうとせず、冷たい壁に身体を押し当てていたのです。

人は自分の感覚を「通常のもの」として生きています。他の人がどのような感覚を持っているのかたとえ親子でもわからないところが難しいところ。

また、言葉で表現をするのが苦手な子どもたちにとっては、その状況を伝える手段がなく、泣いたり、脱走したり、「困った状態像」を見せることしかできない場合もあると思います。だからこそ、支援をする方、子どもたちに関わるお仕事の方には是非、このような感覚を持つ子どもたちがいることが伝わってほしいなと思うのです。

最近は「マスクをつけられない人がいる」という現象を通して、「感覚過敏」という言葉が一般にも浸透しつつありますね。感覚過敏のある中学生が自ら「感覚過敏研究所」を立ち上げ、活動をしていたりもします。最近何度かニュースで取り上げられているのでご存知の方もいるかもしれません。

どのような形であれ、広く「感覚過敏」が知られることは、喜ばしいことだと感じています。

感覚過敏の3年後

さて、3年後の我が家の小2長男はどうなったでしょうか。

何と、日常で本人が辛くてたえられないような目に見える困り感は、ほぼ改善されています。宇佐川研のアプローチやモンテッソーリの実践を通して、「識別系」を意識した触覚の使い方を意識したことが少しずつ実を結んでいったと実感しています。

・糊や泥が触れない→年長で触れるようになり、糊は今では平気で指で塗っています。小1の夏には自ら泥にダイブするまでになりました!

・服が濡れると脱ぐ→年中の途中で自分でドライヤーで乾かしたり、濡れているところを隠せば大丈夫になり、年長の終わりごろ「あ、濡れちゃった。すぐ乾くね!」ということができる程度まで平気になりました!

・「太陽が痛い」→年長の夏には言わなくなりました。「暑くて疲れた」ということはあるものの、適度に休憩しながら園庭で真夏も元気に遊ぶようになりました!

・髪の毛を切る時→まだ首元はくすぐったいようですが、「あと10回切るよ」「次はここ」など見通しを伝えると、最後まで頑張れるようになりました。1~2ヶ月に1度は切る必要があるため、これまでは親子ともに苦痛の時間でしたが、本人から「髪の毛切って」ということもでてきたので、確実に感覚が変わってきていると感じます。

このように、そのスピードや程度に差こそあれ、触覚過敏は取り組みにより、確実に改善していくものです。私も取り組みを始めたころは正直半信半疑でしたが、3年後確実に変わっている我が子の姿を見て、続けてきてよかったと思っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また、お会いしましょう!

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