最高の納得

宇佐川研30周年「最高の納得」へ向けて

2020年、宇佐川研(発達障害臨床研究会)は30周年、実践研(発達療育実践研究会)は15周年を迎えました。
 
 
宇佐川研は、今は亡き宇佐川浩先生が残された「感覚と運動の高次化理論」を基に、発達ニーズに基づくストライクゾーンへ届ける支援アプローチを模索し続けて参りました。
 
 
宇佐川先生がご存命の頃は、毎月ケーススタディを行い、宇佐川先生よりスーパーバイズをいただき「子どもを読み取る眼」を養って参りました。
 
 
実践研では、実践家が実践の場で良い結果を残していくために、現場で求められる様々な発達理論を学び、そして検証を続けて参りました。
 
 
私たちが目指しているのは、子どもたちがもっている本来の力を引き出すことができる支援者を増やすことです。
 
 
発達のしくみに基づき、子どもたちが楽しみながら活動に取り組むことで、発達のつまずきから出し切れていなかった本来の力を引き出すお手伝いです。
 
 
ここで起こりやすいのが、how-toによる支援です。
 
 
実態に基づくことなく、機械的に行われる支援は、効果がでることもあるけれど、時として子どもたちと保護者の心を傷つけることにもなりかねません。
 
 
一人一人のお子さんの生まれる前からのエピソード、そして生まれてから今に至るまでの成育歴、さらに家族の想いを受け止め、将来を見据え、今何をすべきかを模索し続けています。
 
 
30年に渡り、その子にとっての最適な発達支援の形を見つける力を高め続けてきました。
 
 
そこでたどり着いた一つの答えがあります。
 
 
How-toではなく、know-whyに基づく支援です。
 
 
「なぜ?」「どうして?」うまくいかないのか?
 
 
「なぜ?」「どうして?」その支援が今必要なのか?
 
 
支援者も保護者もそしてお子さんも「納得」した上で支援を進めることです。
 
 
一朝一夕では成し遂げられない非常に難しいことだと受け止めています。
 
 
AIの台頭、様々なことが自動化、機械化が進んでいる時代において、発達支援だけは人だからこそできること。
 
 
そして、決して楽を求めてはいけない世界だと捉えています。
 
 
楽をすればどうなるか?
 
 
お子さんのつまずきの理由を考えることなく、うまくできない真の理由を気づいてあげることなく、子どもたちの可能性に蓋(ふた)をすることにつながります。
 
 
できないのは、子どものせい、障害のせい、親の育て方のせいとされてしまう悲しい現状を断ち切りたいと切に考えています。
 
 
支援の現場にもワークライフバランスという言葉が広がってきています。
 
 
ワークライフバランスは大切なことだと思います。
 
 
しかしながら、その職としての使命を果たすことなく、大変なことは行わないということとは別な話かと思います。
 
 
専門家として支援にあたるのであれば、その専門性を磨くことはワークライフバランスの中の中核に置くべきことであると思います。
 
 
専門家が専門性をもっていない場合、その痛みをかぶるのは子どもたちと保護者だからです。
 
 
支援を職としている方への専門性を高めること、保護者が我が子のことを理解しダメな子ではなく、誰よりも頑張っている子として受け止められるお手伝いを研究会の柱としていきたいと思います。
 
 
そこで、必要なことが「納得」です。
 
 
何か調子が悪いからといって、病院で何に効くかも分からない薬を処方されることはないでしょう。

必ず、処方の目的や服薬の頻度や飲み方なども説明があるはずです。
 
 
支援の現場でもそれは同じようになるべきだと考えています。
 
 
わけも分からない支援の方法を手渡されても保護者も子どもたちも納得できないはずです。
 
 
ましてや、その支援の内容が、何を目的とされているのか告げられていなかったり、どのくらいの頻度で取り組むとどのような変容が期待されているのかを伝えられていなかたったりとすることが多いように感じています。
 
 
そこで、30周年を迎える宇佐川研、実践研は、子どもたち、保護者、支援者にとり納得して知識を得て、納得した支援を提供し、納得して取り組んでいくということを、支援の現場に広げることを目標に取り組んで参ります。
 
 
様々な悩みや怒り、悲しみ、不安が今現在強くはたらいているように思います。
 
 
心が反応的になりがち今日だからこそ、納得して、自分自身の道を切り開いていくことが大切だと考えています。
 
 
「最高の納得」
 
 
それは、私たち研究会が提供する一面もありますが、研究会に参加される一人一人が作り出す世界です。
 
 
自分自身が納得するまで考えること。
 
 
自分自身が納得する支援の形を探求すること。
 
 
子どもたちが「なるほど」と思い、自らの未来を切り拓くために取り込もうとする姿。
 
 
それぞれの立場で、自らを良い方向へ歩もうとする姿
 
 
子どもたちの支援について、誰かのせいにするのではなく、今できることを可能な限り取り組むこと。
 
 
「納得」は自分で決めてよいことです。
 
 
どんなに悩むことがあったとしても、「納得」していく道を選択していけば、あとは時間をかけて進んでいくだけだと思います。
 
 
研究会の在り方も、今変容を求められています。
 
 
支援の形における「最高の納得」に辿り着けることを目標に節目の30周年(実践研15周年)に取り組んで参ります。
 
 
宇佐川研代表
植竹安彦

 
 
≪宇佐川研公式LINE≫
lin.ee/enBio1Z

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

管理者プロフィール

研究会の代表をしています、臨床発達心理士の植竹です。

宇佐川研(発達障害臨床研究会)は、平成2年より始まり、淑徳大学の故・宇佐川浩教授をスーパーバイザーとしてお招きして始まりました。「感覚と運動の高次化理論」を基に、臨床にこだわって行っている研究会です。

実践研(発達療育実践研究会)は、平成18年より始まり、療育塾ドリームタイムの木村順OTをスーパーバイザーとして始まりました。発達支援を行う際に必要な様々な発達理論を学び、実践を支える知識と技術を高める研究会です。

その、宇佐川研に14年、実践研に12年間学ぶ中で、第28期(平成29年度)より木村会長より代表を引き継ぎました。

ページ上部へ戻る