平衡感覚(前庭覚)を使って遊ぼう~臆病だった娘がお転婆娘へ~

平衡感覚(前庭覚)とは 

前回は、触覚を使って遊ぼうについての内容でしたが、今回は平衡感覚(前庭覚)についてです。触覚は想像が容易ですが、平衡感覚(前庭覚)ってイメージしづらくないですか? 平衡感覚(前庭覚)とは簡単に言うと、揺れ、傾き、重力、スピード感などを感じ取る感覚のことです。 我が子は、ここに大きなつまずきがあり、ブランコや高い高いを怖がったりしていました。


改善します 

まず最初に伝えたいことは、改善できるということです。私は、改善されないのではという不安から育児がとてもつらかったです。そして宇佐川研と出会い、改善できると聞いてとてもホッとしたのです。毎日少しでもいいので、継続することで力を発揮します。

毎日やったこと

平衡感覚(前庭覚)を使った遊びを日常生活に取り入れながら毎日 バルンポリンを5分跳び、縦の揺れに対して受容できる刺激量を少しずつ広げていきました。これを続けたおかげで今があると言っても過言ではありません。このバルンポリンでの取り組みは、また後日お話できればと思います。


平衡感覚(前庭覚)を使った遊びとは 

毎朝、毎晩バルンポリンを5分跳びながら、それ以外にやった平衡感覚(前庭覚)を使った遊びをご紹介します。

私はとにかくブランコの揺れを受け止められる身体づくり身体づくりから始めました。まずは、どのくらい揺らすか私がやって見せました。私の見本が、風の揺れほどだったこと、「ママのお膝で10だけやろう?」と終わりがわかりやすい方法を提示したことで、娘は付き合ってくれていたというような印象です。つまり、娘からするとゆっくりなのも面白くないんですよね。 

そこで私はその揺れのまま、自分の靴を飛ばして見せました。すると、娘は大笑い。そんなことで娘の「もっと!」や「もう1回!」が、引き出せるのです。あの手、この手で形を変え、公園に行ける日は必ずブランコに乗ると決めて取り組みました。


ブランコの乗り方 

そもそもブランコを怖がるお子さんは、頭の位置が傾くような動きを怖がります。また、我が子は姿勢を保持するのが難しかったのもブランコを楽しめない要因の1つでした。その為、親の膝に乗せて漕いだり、籠に入れて乗るタイプのブランコから始めると怖がりにくいです。特に籠のタイプは、子どもだけだとスカスカなので、タオル、もし可能ならクッションなどで設置面積を増やすと、怖がりにくいです。 我が子もブランコよりハンモックやシーツブランコの方が、早く克服できたのは、設置面積が広いからでした。


その他の平衡感覚(前庭覚)の遊び 

先ほども出てきましたが、お家の中では、タオルケットや毛布を使ってシーツブランコを行ないました。大人が私しか居ない時は、バスタオルの中央に子どもを座らせて、ママブランコをして揺らしたりしました。

あとは、そり滑りやシーソーをして加速に慣れさせたり、回転系の遊具を見つけては挑戦し、他にもベットの上での前転、寝返りをしてリビングを往復、事務椅子に座らせてまわってみたりしました。

 大丈夫そうだったら、ちょっとだけ速度をつける。怖がったら速度を戻すか、止める。

とにかく受け止めきれない傾きや揺れなどを少しずつ経験させ、揺れても怖くないという閾値を広げることを意識して遊びに繋げました。


取り組んだ結果 

約2歳6ヶ月から始めて、公園で遊ぶ遊具が変わったり、遊び方もアクティブになりました。今まで、娘は怖がりだと誤解していたのですが、本当は好奇心旺盛のお転婆娘で、面白いことが大好きな子でした。 ただ重力不安にはまだまだ足を引っ張られていて、鉄棒の前回りをどうしても怖がるなど、それは今でも根強く残っています。だからと言って支援する側が一喜一憂しないのも、このまま続けていけば改善することを知っているからです。その証として、娘との合言葉は、「バルンポリンを頑張ってるから◯◯ができたね」「バルンポリンを頑張っていたら、◯◯ができるようになるよ」になりました。

本当の娘の姿

平衡感覚がうまく使えていなかった頃の娘は、何に対しても怖がる様子が強く、自分から挑戦していくという姿になかなか出会えませんでした。

怖がるならやめておこうという選択肢もありましたが、2年という歳月はかかりつつも、少しずつの改善を積み重ねることで、こんなに明るい娘の姿にであるとは思っても見ませんでした。

・うちの娘ってこんなに明るかったんだ。
・こんなに負けん気が強かったんだ
・そして、こんなに粘り強い子だったんだ

と気づかされることが増えました。

宇佐川研で、感覚のつまずきが子どもたちの本当の姿を曇らせてしまうという話を聞いていましたが、まさか自分の娘のことだとは、気づいていませんでした。

そして、今では同じ歳の男の子の中にもグイグイ入っていき、遊び尽くして「すごいでしょ」というかのごとく振り返って笑みを送ってくるほどです。

さらに最近は負けん気の強さに拍車がかかり、ママを困らせることが増えましたが、弱弱しかったあの頃よりも何十倍も嬉しい困りごとです。

理解すること、知ることの大切さを改めて実感します。これからも楽しく学び楽しく遊びながら娘の成長を応援していきたいと思います。


次回は、固有覚を使って遊ぼうをテーマにします。

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この記事の著者

まみむめママさん宇佐川研_発達支援ママ

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管理者プロフィール

研究会の代表をしています、臨床発達心理士の植竹です。

宇佐川研(発達障害臨床研究会)は、平成2年より始まり、淑徳大学の故・宇佐川浩教授をスーパーバイザーとしてお招きして始まりました。「感覚と運動の高次化理論」を基に、臨床にこだわって行っている研究会です。

実践研(発達療育実践研究会)は、平成18年より始まり、療育塾ドリームタイムの木村順OTをスーパーバイザーとして始まりました。発達支援を行う際に必要な様々な発達理論を学び、実践を支える知識と技術を高める研究会です。

その、宇佐川研に14年、実践研に12年間学ぶ中で、第28期(平成29年度)より木村会長より代表を引き継ぎました。

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