子どもの酔い止めアプローチ

車の酔い止めアプローチ

ゴールデンウィークに入りました。コロナ禍のお出かけですと、人との接触を避けるため、車でのお出かけも多いかもしれません。長時間の車での移動だと酔いやすいお子さんもおり、せっかく目的地についたのに、気持ち悪くて休憩するだけで終わってしまうなんてことは避けたいですね。

酔い止めのお薬なども売られていますが、けっこう高いのと、また年齢によっては飲み薬が飲めないという子もいるかと思います。

そこで今回は酔い止めのアプローチを2つご紹介したいと思います。有名なもの一つと、ネットでは紹介されていないけれども、非常に効果があるものを一つご紹介します。

ツボ押しアプローチ

腕の「内関(ないかん)」と呼ばれるツボ押しです。こちらはネット検索するとまず最初に出てくるくらい有名な場所です。

下のイラストで赤く示した場所になります。手首から指3本(子供なら子どもの指で3本分)くらい肘方向側の場所です。内関をやさしく押圧刺激をいれます。内関のちょど反対側(手の甲側)には外関というツボもありますので、合わせて押さえてもよいでしょう。両腕ともにおこなってください。

内関を刺激するリストバンドなども売られているようです。効果は人それぞれなのと、酔い止めのツボはこの他にもたくさんありますので、お子さんにとって効果の出やすいツボを探していただけたらと思います。

足指アプローチ

第2足指(足の人差し指)へのアプローチです。こちらはほとんど知られていないようですが、効果が得られやすいのでご紹介いたします。

(画像2)黒く示した箇所を刺激

足の人差し指の指節関節のあたりを少し丸みのある凸としたもので(ペンのキャップなど)押圧刺激を入れていきます。さらに効果をねらう場合は千年灸などお灸をすると良いのですが、お子さんには難しいことが多いので無理のない方法を選んでください。

押圧刺激だけでも大丈夫になる子もいますが、さらに効果を得たい場合は車で移動中も、ティッシュなどを丸めたものを第2足指の関節を挟み込むようにしてみましょう。

このように、足の人差し指の関節にアプローチすることで、耳の中の三半規管の血流量が上がり、酔い辛くなります。

(画像3)ティッシュ等で人差し指を挟む

根本改善へ向けて

今回ご紹介した方法はどちらも対処療法的な取り組みです。乗り物酔いの大半の原因は平衡感覚(三半規管や耳石器)の反応性が原因です。

乗り物酔いしやすいお子さんは、ブランコやトランポリンなどの揺れる遊具なども苦手としていることが多いです。酔わない人からすると小さな揺れでも、酔いやすい方にとり、大きな揺れ刺激と感じて、脳が危険だと判断して自律神経的な症状を起こして身を守ろうとしています。

日頃から運動あそびとして、怖くない、気持ち悪くならないくらいの小さな揺れ遊びを継続して取り組んで行くことで、少しずつ改善が図られます。

三半規管の改善としては、頭左右に振るのを6回すると気持ち悪くなるようであれば、気持ち悪くならない回数(4回くらいなど)を左右に振るのを毎日取り組むことで、8回でも大丈夫、10回でも大丈夫と数ヶ月単位で変化が見られます。

耳石器の改善としては、バルンポリンを本当に小さな揺れで乗り(5センチほどの揺れ)、気持ち悪くならない程度に継続して取り組んでみてください。こちらも、数ヶ月単位で改善が見られるようなものですが、改善出来た後は文字が書きやすくなるなど様々な良い影響が得られます。

足指へのアプローチをした後に、バルンポリンなどの運動アプローチと合わせて行うと、改善効果も得られやすくなります。

根気の必要な取り組みですが、一日に行う時間は数十秒から数分ですみますので、スキマ時間に継続して行ってみてください。

※効果には個人差があります。また、取り組むことで違う症状がでることもあり得ますので、取り組む際は取り組む方の責任の中でお願いいたします。

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管理者プロフィール

研究会の代表をしています、臨床発達心理士の植竹です。

宇佐川研(発達障害臨床研究会)は、平成2年より始まり、淑徳大学の故・宇佐川浩教授をスーパーバイザーとしてお招きして始まりました。「感覚と運動の高次化理論」を基に、臨床にこだわって行っている研究会です。

実践研(発達療育実践研究会)は、平成18年より始まり、療育塾ドリームタイムの木村順OTをスーパーバイザーとして始まりました。発達支援を行う際に必要な様々な発達理論を学び、実践を支える知識と技術を高める研究会です。

その、宇佐川研に14年、実践研に12年間学ぶ中で、第28期(平成29年度)より木村会長より代表を引き継ぎました。

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